ドルの上昇トレンド継続なるか!?
金曜日のドル円は、海外勢がイースター休暇に入った事や米雇用統計を控えて様子見ムードが広がり、東京時間序盤は方向感の無い動きとなった。その後、東京時間終盤に「FRBが公定歩合について緊急会合を行う」との噂が流れ、ドル買い優勢となった事から前日高値(94.04円)を上回った。また、注目されていた米雇用統計においては、非農業部門雇用者数が市場予想18.4万人増加に対し結果は16.2万人増加と予想を下回ったため発表直後は急落となったが、増加幅そのものが2007年3月以来の大幅増加であり、労働市場の回復を確認できた事が好感されドル円は急反発し、この日の高値となる94.689円まで上昇、値を保ったまま94.582円で週末クローズとなった。
ユーロ円は、わずか2営業日で約3円の急騰となった反動から利益確定やポジション調整の売りに押されて一時的に値を崩したが下値は堅く、欧州時間には値を戻す展開となった。欧州各国がイースター休暇のため指標の発表もなく、小幅な値動きとなっていたが、米国時間に入って発表された米雇用統計の結果を受けて上下に値が振れたドル円の動きに連られ126.882円まで下落した。その後はドル円の急反発に伴いユーロ円も値を戻し127.745円で取引を終えた。
今週の展開
今週のドル円は、先週からの上昇トレンドが継続するかどうかが注目される。FRBが5日に公定歩合などについて議論するための会合を開催する事や、米国債入札の実施が予定されている事から、米金利を巡り思惑が交錯し値が振れる可能性が高そうだ。また、米雇用統計を受けて米経済の先行き期待感が一段と高まっており、ISM非製造業景況指数をはじめとした米経済指標が順調な米景気回復を裏付ける結果となれば支援材料となりそう。ただし、週足一目均衡表を見ると2007年10月に雲を下抜けて以来、短期的な上昇局面において雲に上値を抑えられ反落している。現在雲に差し掛かっている状態である事や短期的な過熱感も強いため、ドル売りのきっかけとなる新規材料が出た場合、急騰の反動から大きく値を崩す展開も考えられるため注意が必要となりそうだ。
ユーロ円は、ギリシャ金融支援合意以降反発局面に入っており、年明け以降の約15円の下落に対してどこまで反発できるか注目される。世界的な景気回復を背景としたリスク選好の高まりや、日銀の追加金融緩和政策観測から円が売られやすい環境となっている事もユーロ円にとっては支援材料となりそうだ。日足一目均衡表では雲を上抜けており、値を維持する事が出来れば雲上限がサポートとして意識されるとの見方もある。4月8日のECB理事会では金利据え置きと予想されているが、ギリシャ問題に対する新たな支援策やユーロ圏経済にとってプラス材料となる議論が交わされれば一段高の可能性を秘めている。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 92.20-97.50
ユーロ・円 124.10-131.00
ポンド・円 137.80-147.50
【今週の主な経済指標】
04/05
23:00(米) 3月ISM非製造業景気指数
23:00(米) 住宅販売保留指数
04/06
13:30(豪) 豪準備銀行理事会(政策金利)
16:15(スイス) 消費者物価指数
03:00(米) FOMC議事録(3月16日分)
4/07
(日) 日銀金融政策決定会合(政策金利)
15:30(日) 白川日銀総裁記者会見
16:15(スイス) 2月小売売上高
16:50(仏) 3月ロイター非製造業PMI
16:55(独) 3月ロイター非製造業PMI
17:00(ユーロ) 3月ロイター非製造業PMI
17:30(英) 3月ロイター非製造業PMI
18:00(ユーロ) 第4四半期GDP
18:00(ユーロ) 2月生産者物価指数
19:00(独) 2月製造業受注
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
21:30(加) 2月住宅建設許可件数
23:00(加) 3月IVEY購買部協会景気指数
23:00(米) バーナンキ米FRB議長講演
04:00(米) 2月消費者信用残高
04/08
08:50(日) 2月機械受注
08:50(日) 2月国際収支/貿易収支
08:50(日) 2月国際収支/経常収支
10:30(豪) 3月雇用統計/就業者数(増減)
10:30(豪) 3月雇用統計/失業率
14:00(日) 3月景気ウォッチャー調査
14:45(スイス) 3月失業率
15:45(仏) 2月財政収支
15:45(仏) 2月貿易収支
17:30(英) 2月鉱工業生産
17:30(英) 2月製造業生産
18:00(ユーロ) 2月小売売上高
19:00(独) 2月製造業受注
20:00(英) 英中銀金融政策委員会(政策金利)
20:45(ユーロ) ECB理事会(政策金利)
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
04/09
15:00(独) 2月貿易収支
15:45(仏) 2月鉱工業生産
17:30(英) 3月生産者物価コア指数
17:30(英) 3月生産者物価指数
20:00(加) 3月雇用統計/就業者数(増減)
20:00(加) 3月雇用統計/失業率
23:00(米) 2月卸売在庫
23:00(米) 2月卸売売上高
≪2010年4月2日クローズ時点≫
ドル・円 :「ベア」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ベア」
米雇用統計を受けて上昇し、高値警戒感は更に高まり参加者は「ベア」を継続。警戒感は強
いものの、上向圧力は強く日々終値を切り上げ5連騰となっている。金曜日は欧米の株式市
場が休場だった事から、米雇用統計を受けて日本株が上昇した場合、ドル円も連れて上値を
伸ばす展開となるか注目される。
ポンド円は「ベア」
怒涛の8連騰となっており、基調の強さがうかがえる。参加者は「ベア」を継続しているが、
2月17日直近高値143.619円を完全に上抜けし、値が軽くなっているため更なる上昇もあるか
もしれない。ただし、英総選挙をめぐる不透明感や英国債格下げの懸念等、不安材料も抱え
ており、急に流れが変わる可能性もあるため注意が必要となろう。
豪ドル円は「ブル」
リスク選好度の高まりから高金利通貨の豪ドルが買われやすい環境となっており、参加者は
「ブル」を選択。世界的に明るい材料が出始めている中、主要国の中でいち早く利上げ局面
に入った事が支援材料となっている。新規のネガティブ材料が出てこなければ、短期的には
上値を伸ばす可能性が高いと思われる。
ユーロ円は、わずか2営業日で約3円の急騰となった反動から利益確定やポジション調整の売りに押されて一時的に値を崩したが下値は堅く、欧州時間には値を戻す展開となった。欧州各国がイースター休暇のため指標の発表もなく、小幅な値動きとなっていたが、米国時間に入って発表された米雇用統計の結果を受けて上下に値が振れたドル円の動きに連られ126.882円まで下落した。その後はドル円の急反発に伴いユーロ円も値を戻し127.745円で取引を終えた。
今週の展開
今週のドル円は、先週からの上昇トレンドが継続するかどうかが注目される。FRBが5日に公定歩合などについて議論するための会合を開催する事や、米国債入札の実施が予定されている事から、米金利を巡り思惑が交錯し値が振れる可能性が高そうだ。また、米雇用統計を受けて米経済の先行き期待感が一段と高まっており、ISM非製造業景況指数をはじめとした米経済指標が順調な米景気回復を裏付ける結果となれば支援材料となりそう。ただし、週足一目均衡表を見ると2007年10月に雲を下抜けて以来、短期的な上昇局面において雲に上値を抑えられ反落している。現在雲に差し掛かっている状態である事や短期的な過熱感も強いため、ドル売りのきっかけとなる新規材料が出た場合、急騰の反動から大きく値を崩す展開も考えられるため注意が必要となりそうだ。
ユーロ円は、ギリシャ金融支援合意以降反発局面に入っており、年明け以降の約15円の下落に対してどこまで反発できるか注目される。世界的な景気回復を背景としたリスク選好の高まりや、日銀の追加金融緩和政策観測から円が売られやすい環境となっている事もユーロ円にとっては支援材料となりそうだ。日足一目均衡表では雲を上抜けており、値を維持する事が出来れば雲上限がサポートとして意識されるとの見方もある。4月8日のECB理事会では金利据え置きと予想されているが、ギリシャ問題に対する新たな支援策やユーロ圏経済にとってプラス材料となる議論が交わされれば一段高の可能性を秘めている。
[今週の予想レンジ]
ドル ・円 92.20-97.50
ユーロ・円 124.10-131.00
ポンド・円 137.80-147.50
【今週の主な経済指標】
04/05
23:00(米) 3月ISM非製造業景気指数
23:00(米) 住宅販売保留指数
04/06
13:30(豪) 豪準備銀行理事会(政策金利)
16:15(スイス) 消費者物価指数
03:00(米) FOMC議事録(3月16日分)
4/07
(日) 日銀金融政策決定会合(政策金利)
15:30(日) 白川日銀総裁記者会見
16:15(スイス) 2月小売売上高
16:50(仏) 3月ロイター非製造業PMI
16:55(独) 3月ロイター非製造業PMI
17:00(ユーロ) 3月ロイター非製造業PMI
17:30(英) 3月ロイター非製造業PMI
18:00(ユーロ) 第4四半期GDP
18:00(ユーロ) 2月生産者物価指数
19:00(独) 2月製造業受注
20:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
21:30(加) 2月住宅建設許可件数
23:00(加) 3月IVEY購買部協会景気指数
23:00(米) バーナンキ米FRB議長講演
04:00(米) 2月消費者信用残高
04/08
08:50(日) 2月機械受注
08:50(日) 2月国際収支/貿易収支
08:50(日) 2月国際収支/経常収支
10:30(豪) 3月雇用統計/就業者数(増減)
10:30(豪) 3月雇用統計/失業率
14:00(日) 3月景気ウォッチャー調査
14:45(スイス) 3月失業率
15:45(仏) 2月財政収支
15:45(仏) 2月貿易収支
17:30(英) 2月鉱工業生産
17:30(英) 2月製造業生産
18:00(ユーロ) 2月小売売上高
19:00(独) 2月製造業受注
20:00(英) 英中銀金融政策委員会(政策金利)
20:45(ユーロ) ECB理事会(政策金利)
21:30(米) 週間新規失業保険申請件数
04/09
15:00(独) 2月貿易収支
15:45(仏) 2月鉱工業生産
17:30(英) 3月生産者物価コア指数
17:30(英) 3月生産者物価指数
20:00(加) 3月雇用統計/就業者数(増減)
20:00(加) 3月雇用統計/失業率
23:00(米) 2月卸売在庫
23:00(米) 2月卸売売上高
≪2010年4月2日クローズ時点≫
ドル・円 :「ベア」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ベア」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ベア」
米雇用統計を受けて上昇し、高値警戒感は更に高まり参加者は「ベア」を継続。警戒感は強
いものの、上向圧力は強く日々終値を切り上げ5連騰となっている。金曜日は欧米の株式市
場が休場だった事から、米雇用統計を受けて日本株が上昇した場合、ドル円も連れて上値を
伸ばす展開となるか注目される。
ポンド円は「ベア」
怒涛の8連騰となっており、基調の強さがうかがえる。参加者は「ベア」を継続しているが、
2月17日直近高値143.619円を完全に上抜けし、値が軽くなっているため更なる上昇もあるか
もしれない。ただし、英総選挙をめぐる不透明感や英国債格下げの懸念等、不安材料も抱え
ており、急に流れが変わる可能性もあるため注意が必要となろう。
豪ドル円は「ブル」
リスク選好度の高まりから高金利通貨の豪ドルが買われやすい環境となっており、参加者は
「ブル」を選択。世界的に明るい材料が出始めている中、主要国の中でいち早く利上げ局面
に入った事が支援材料となっている。新規のネガティブ材料が出てこなければ、短期的には
上値を伸ばす可能性が高いと思われる。