次はポンド危機か?
昨日のドル円は序盤、先週に引続き89円を挟む格好でスタートすると、日経平均株価が後場に入り上げ幅を拡大したことから、89.10円台で底堅く推移し89円前半の狭いレンジ内で小動きとなった。ニューヨーク時間に入ると米経済指標が次々と発表され、注目された米2月ISM製造業景況指数は56.5と市場の事前予想(58.0)を下回ったが、7カ月連続で景気判断の分岐点である50を上回った。また、米1月建設支出は、市場予想通り前月比-0.6%となり前月の同-1.2%を含め、3カ月連続で減少した。住宅が同+1.1%と3カ月ぶりに増加に反転した一方、非住宅がマイナス基調を維持し、ヘッドラインを押し下げた。ドル円はこれらの影響から一時89円を割れる場面もみられたが、その後はユーロドルの下落を受けた円売り・ドル買いが出たため、徐々に値を戻すと堅調な米国株も相場をサポートし、一時89.502円まで上昇した。ただ、先週末より壁になっている89.50円付近では高値警戒感から、売られる展開となり89円台前半まで押し戻され、89.120円で取引を終えた。
ポンド急落で全面安。英総選挙の不透明感と米WSJ紙の「次の危機はポンドか?」と題した記事が重しとなっている。さらに週末に伝わった英保険大手プルデンシャルによる保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のアジア生保部門買収の報道が伝わるとポンド安が進み、その後に買収が合意に達したと伝わるとポンド売りが加速。断続的にストップロスを巻き込んで、ポンドドルは一時1.47807ドルと昨年5月1日以来、ポンド円は昨年3月12日以来の132.002円の安値を付けた。ただ、売り一巡後は急落した反動から値を戻す展開となり米株高を背景に投資家のリスク志向が高まるとの見方から買いが入った。結局ボンドドルは1.49843ドル、ポンド円は135.503円で取引を終えた。
今日の展開
今日のドル円は、昨日発表された米経済指標の鈍い数値を受け上値の重い展開になるかもしれない。2月ISM製造業景況指数では【生産】【新規受注】【新規輸出受注】【輸入】といった構成項目が軒並み減速。また米1月個人支出は0.5%と市場の事前予想(0.4%)を上回り、4ヶ月連続でのプラスを記録したが構成項目の【可処分所得】が-0.4%(前回 0.4%)へと低下しており小売売上高への期待には繋がらないとの見方が拡大した。ただ好材料もあり、公式雇用統計への指針の一つである構成項目の【雇用指数】は56.1と前回(53.3)から拡大し、製造業の雇用状況が"採用傾向"に向かっている兆候が示された。さらにユーロやポンドに対しドルが買われていることなどから底固さは残るかもしれない。60分足でみると先月25日と26日に88.80付近でダブルボトムが形成しており、この水準が本日のサポートラインとなりそうだ。上値目標は前日も跳ね返されたが3度目のトライとなる89.50円と考えられる。
ユーロ円は、ギリシャに対する財政支援への懐疑的な見方から一時120.067円まで反落したものの、押し目買いで下げ渋り終値で120.86円まで戻したが、昨年3月以来の安値を更新したこともあり本日も弱い展開が予想される。先週のウォールストリートジャーナル紙記事「1ユーロ=1ドル」を受けて、このような記事が出る場合は、ユーロ下落トレンドが終りに近いとの見方と、IMMポジションからはまだ下落余地があるとの見方が錯綜している。昨日の下落の反動から、戻す可能性もあるが、基本的には昨日安値120.067円が下値抵抗線となるか注視したい。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 88.50-89.80
ユーロ・円 119.50-122.30
ポンド・円 131.50-135.20
【本日の主な経済指標】
03/02
08:30(日) 1月有効求人倍率
08:30(日) 1月失業率
09:30(豪) 1月小売売上高
09:30(豪) 1月住宅建設許可
15:45(スイス) 第4四半期GDP
16:00(独) 1月輸入物価指数
19:00(ユーロ) 1月生産者物価指数
19:00(ユーロ) 2月消費者物価指数(速報値)
21:45(米) 週間チェーンストア売上高
22:55(米) 週間レッドブック大規模小売店売上高
23:00(加) 加中銀金融政策委員会(政策金利)
28:00(米) コチャラコタ米ミネアポリス地区連銀総裁講演
≪2010年3月1日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
本日も弱い米経済指標結果を受けて89円前半で推移。この水準では参加社は「ブル」を選択。
先週の約80%とまではいかないが約75%が「ブル」のポジションとなった。本日は昨日安値
となる88.80付近を割り込むかに注目したい。仮に割り込んだ場合、2月4日安値の88.556円を
次のターゲットにしたい。ポジションだが先週同様、値頃感でロングを保有すると88.50円近
辺を割り込んだ場合、損切りや新規ショート等、急落する恐れもあるので注意が必要だ。
ユーロ円は「ブル」
下降トレンドが続いているが、値ごろ感から参加者は「ブル」を選択。相場は下落幅を縮め
ており、反転のポイントを探っている模様。本日は、欧消費者物価指数が発表されるが、4日
の ECB理事会を控えて金融政策や出口戦略への思惑から、欧州市場の期待感も高揚しており
内容次第では上昇トレンドへのきっかけになるかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
豪ドルは堅調に推移。豪第4四半期経常収支が予想以上の赤字幅となるも特に材料視されず、
チリの大地震の影響で、商品価格が上昇。これが豪ドル円のサポートとなった。チリは輸出
品目の約50%を鉱産物(銅・鉄)が占めることから、コモディティの需給ひっ迫懸念が出て
いる。尚、本日12:30から注目される政策金利の発表がある。前回は金利据置きとなり失望
売りに繋がったが、今回は予想通り0.25%利上げの4.00%と踏み切ることができるか注目し
たいところだ。
ポンド急落で全面安。英総選挙の不透明感と米WSJ紙の「次の危機はポンドか?」と題した記事が重しとなっている。さらに週末に伝わった英保険大手プルデンシャルによる保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のアジア生保部門買収の報道が伝わるとポンド安が進み、その後に買収が合意に達したと伝わるとポンド売りが加速。断続的にストップロスを巻き込んで、ポンドドルは一時1.47807ドルと昨年5月1日以来、ポンド円は昨年3月12日以来の132.002円の安値を付けた。ただ、売り一巡後は急落した反動から値を戻す展開となり米株高を背景に投資家のリスク志向が高まるとの見方から買いが入った。結局ボンドドルは1.49843ドル、ポンド円は135.503円で取引を終えた。
今日の展開
今日のドル円は、昨日発表された米経済指標の鈍い数値を受け上値の重い展開になるかもしれない。2月ISM製造業景況指数では【生産】【新規受注】【新規輸出受注】【輸入】といった構成項目が軒並み減速。また米1月個人支出は0.5%と市場の事前予想(0.4%)を上回り、4ヶ月連続でのプラスを記録したが構成項目の【可処分所得】が-0.4%(前回 0.4%)へと低下しており小売売上高への期待には繋がらないとの見方が拡大した。ただ好材料もあり、公式雇用統計への指針の一つである構成項目の【雇用指数】は56.1と前回(53.3)から拡大し、製造業の雇用状況が"採用傾向"に向かっている兆候が示された。さらにユーロやポンドに対しドルが買われていることなどから底固さは残るかもしれない。60分足でみると先月25日と26日に88.80付近でダブルボトムが形成しており、この水準が本日のサポートラインとなりそうだ。上値目標は前日も跳ね返されたが3度目のトライとなる89.50円と考えられる。
ユーロ円は、ギリシャに対する財政支援への懐疑的な見方から一時120.067円まで反落したものの、押し目買いで下げ渋り終値で120.86円まで戻したが、昨年3月以来の安値を更新したこともあり本日も弱い展開が予想される。先週のウォールストリートジャーナル紙記事「1ユーロ=1ドル」を受けて、このような記事が出る場合は、ユーロ下落トレンドが終りに近いとの見方と、IMMポジションからはまだ下落余地があるとの見方が錯綜している。昨日の下落の反動から、戻す可能性もあるが、基本的には昨日安値120.067円が下値抵抗線となるか注視したい。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 88.50-89.80
ユーロ・円 119.50-122.30
ポンド・円 131.50-135.20
【本日の主な経済指標】
03/02
08:30(日) 1月有効求人倍率
08:30(日) 1月失業率
09:30(豪) 1月小売売上高
09:30(豪) 1月住宅建設許可
15:45(スイス) 第4四半期GDP
16:00(独) 1月輸入物価指数
19:00(ユーロ) 1月生産者物価指数
19:00(ユーロ) 2月消費者物価指数(速報値)
21:45(米) 週間チェーンストア売上高
22:55(米) 週間レッドブック大規模小売店売上高
23:00(加) 加中銀金融政策委員会(政策金利)
28:00(米) コチャラコタ米ミネアポリス地区連銀総裁講演
≪2010年3月1日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
本日も弱い米経済指標結果を受けて89円前半で推移。この水準では参加社は「ブル」を選択。
先週の約80%とまではいかないが約75%が「ブル」のポジションとなった。本日は昨日安値
となる88.80付近を割り込むかに注目したい。仮に割り込んだ場合、2月4日安値の88.556円を
次のターゲットにしたい。ポジションだが先週同様、値頃感でロングを保有すると88.50円近
辺を割り込んだ場合、損切りや新規ショート等、急落する恐れもあるので注意が必要だ。
ユーロ円は「ブル」
下降トレンドが続いているが、値ごろ感から参加者は「ブル」を選択。相場は下落幅を縮め
ており、反転のポイントを探っている模様。本日は、欧消費者物価指数が発表されるが、4日
の ECB理事会を控えて金融政策や出口戦略への思惑から、欧州市場の期待感も高揚しており
内容次第では上昇トレンドへのきっかけになるかもしれない。
豪ドル円は「ブル」
豪ドルは堅調に推移。豪第4四半期経常収支が予想以上の赤字幅となるも特に材料視されず、
チリの大地震の影響で、商品価格が上昇。これが豪ドル円のサポートとなった。チリは輸出
品目の約50%を鉱産物(銅・鉄)が占めることから、コモディティの需給ひっ迫懸念が出て
いる。尚、本日12:30から注目される政策金利の発表がある。前回は金利据置きとなり失望
売りに繋がったが、今回は予想通り0.25%利上げの4.00%と踏み切ることができるか注目し
たいところだ。