FXレポート

米雇用統計は大幅悪化

先週金曜日のドル円は、111.352円で取引を開始した後、東京市場において日経平均が2万円台に乗せたことでリスク選好の動きから111.709円まで上昇しました。その後、欧州市場では米雇用統計待ちの様相を呈し111円中盤で揉み合いに。NY市場では、米雇用統計の非農業部門雇用者数変化が予想を大きく下回る13.8万人の増加となったことで市場のセンチメントは大幅に悪化、110.40円付近まで急落しました。前日比では0.963円安い110.421円で取引を終えました。

≪2017年06月2日クローズ時点≫
ドル・円    :「ブル」    売り26% 買い74%
ユーロ・円  :「ベア」       売り68% 買い32%
英ポンド・円 :「ブル」    売り45%  買い55%
豪ドル・円  :「ブル」      売り11%  買い89%
NZドル・円   :「ブル」      売り28% 買い72%
ユーロ・ドル :「ベア」    売り79% 買い21%

【今日の主な経済指標】
16:50 FRF サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 5月
16:55 DEM サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 5月
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 5月
17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 5月
21:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・改定値[前期比] 1-3月期
23:00 USD ISM非製造業景況指数(総合) 5月
23:00 USD 製造業新規受注[前月比] 4月
23:00 USD 米労働市場情勢指数(LMCI) 5月

- 今日のトレードポイント -
米雇用統計の悪化は6月の利上げには影響ないとみてます。市場が織り込む利上げ確率は依然として9割を超え、FRBの金融政策が急転することはないでしょう。しかし、来年末までの利上げ回数にはハト派スタンスが強まるであろう事から、市場の関心はドットチャートに移っていく事が予想されます。また、トランプ米大統領の税制改革の主な骨格が固まる時期は秋ごろから冬ごろと市場が織り込んでいるため、米長期金利は当面上昇が難しい展開が予想されます。今週最大の注目材料は8日に予定されているコミー長官の議会証言となりそうです。コミー長官から具体的な証言が飛び出せばドル円は109円台を伺う展開が見えてくるでしょう。また、結果として大きなサプライズがなく終わるような事になったとしても、投資家心理の悪化と材料不足からしばらくドル円は伸びにくい展開となりそうです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円            110.00-112.50
ユーロ・円        124.00-126.50
ポンド・円        140.00-144.20
 

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