FXレポート

ドル円は上値の重い展開!

昨日のドル円は111.126円で取引を開始した後、東京市場の午前においては、本邦の雇用統計や鉱工業生産が発表されそれぞれ堅調な結果となりましたが、日経平均株価の寄り付き後に利益確定売りに押されたことから、一時110.795円まで水準を切り下げました。午後に入ると、日経平均株価が一時180円超の上昇となり円売り優勢となったことから、111.34円近辺まで上昇しました。欧州勢参入後は、ナイト・セッションの日経平均先物が下落したしたことでリスク回避の買いが入ったほか、ポンドが月末絡みの売りに押された影響でドル円は110.89円近辺まで下落しました。その後は、多数の米経済指標の発表を控えていることで、様子見ムードとなり111円を挟んでの値動きとなりました。NY市場に入ると、4月米個人消費支出の発表が市場予想を上回ったほか、米10年債利回りの上昇を支えに111.24円近辺まで上昇しましたが、5月米シカゴ購買部協会景気指数や5月米消費者信頼感指数がいずれも弱い内容だったため、一転して円買いの流れとなりました。また一部報道で、調査会社ICMによる英国のEU離脱に関する調査において、残留派44%・離脱派47%(※オンライン調査)、残留派42%・離脱派45%(※電話調査)と離脱派が優位に立ったと伝わりポンド円が急落したことも足かせとなり、一時日通し安値である110.49円近辺まで下値を広げました。その後は下落していたNYダウが下げ幅を縮小したことで徐々に下値を切り上げ、前日比では0.381円安い110.733円で取引を終えました。

≪2016年05月31日クローズ時点≫
ドル・円     :「ブル」       売り35% 買い65%
ユーロ・円  :「ブル」    売り48% 買い52%
英ポンド・円 :「ブル」      売り37%  買い63%
豪ドル・円  :「ブル」      売り12%  買い88%
NZドル・円   :「ブル」      売り20% 買い80%
ユーロ・ドル :「ベア」      売り54% 買い46%

【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 四半期法人企業統計調査・ソフトウェア含む全産業設備投資額[前年同期比] 1-3月期
10:30 AUD 四半期国内総生産(GDP) 1-3月期
14:45 CHF 四半期国内総生産(GDP) 1-3月期
15:00 GBP ネーションワイド住宅価格[前月比] 5月
16:15 CHF 実質小売売上高[前年同月比] 4月
16:30 CHF SVME購買部協会景気指数 5月
16:50 FRF 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 5月
16:55 DEM 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 5月
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 5月
17:30 GBP 製造業購買担当者景気指数(PMI) 5月
17:30 GBP マネーサプライM4 4月
17:30 GBP 消費者信用残高 4月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
23:00 USD 建設支出[前月比] 4月
23:00 USD ISM製造業景況指数 5月
03:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

- 今日のトレードポイント -
昨日のドル円は、米早期利上げ期待を織り込む中、Brexit(英国のEU離脱)のリスクが再び意識されNYタイムにはポンドの下落につれて値を下げる場面がありましたが、5月30日の安値である110.38円近辺がサポートラインとして意識されて堅調に推移しました。上値に関しても日足の一目均衡表の雲上限付近で頭打ちになっているので、週末まで買い材料の模索が続きそうです。また本日から、NYタイムに5月米ISM製造業景況指数や米雇用統計などの注目されている指標の発表も控えているので、同時間帯での値動きには注意しつつ取引に臨みたいところです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円            110.30-111.40
ユーロ・円       122.00-124.00
ポンド・円        159.00-163.00  

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