FXレポート

米経済指標の弱さを受けドルは売られる!

先週金曜日のドル円は、109.379円で取引を開始した後、東京市場午前では安く始まった日経平均株価が急速に下げ幅を縮めたことに伴い、投資家のリスク志向改善を見越したドル買いが先行しました。さらに週末の5・10日(ゴトー日)とあって仲値にかけてはドル買いも観測され、日経平均株価がプラス圏を回復した場面では日通し高値となる109.73円近辺まで上昇しました。午後に入ると日経平均株価の戻りの鈍さからドル円は上値を切り下げる展開となり109.30円台まで弱含みました。欧米市場では、ナイト・セッションの日経平均先物や欧州株が下落したことを背景に投資家のリスク志向低下を意識したドル売りが強まりました。4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が強い内容だったことが伝わるといったん下げ止まるも、その後発表された3月米鉱工業生産や4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)が相次いで弱い内容だったことを受けて米10年債利回りの低下幅拡大とともにドル売りが再開する展開となりました。熊本県の地震で気象庁より津波注意報が発表され日経平均先物が160円下げると、つられる形でドル円は日通し安値となる108.60円近辺まで下押ししました。取引終盤以降も安値圏での推移は変わらず、前日比では0.625円安い108.730円で取引を終えました。

≪2016年04月15日クローズ時点≫
ドル・円    :「ブル」      売り24% 買い76%
ユーロ・円  :「ブル」       売り40% 買い60%
英ポンド・円 :「ブル」      売り39%  買い61%
豪ドル・円  :「ブル」      売り20%  買い80%
NZドル・円   :「ブル」      売り15% 買い85%
ユーロ・ドル :「ベア」      売り76% 買い24%

【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期消費者物価(CPI)[前期比] 1-3月期
08:01 GBP ライトムーブ住宅価格[前月比] 4月
21:30 CAD 対カナダ証券投資額 2月
23:00 USD NAHB住宅市場指数 4月

- 今日のトレードポイント -
 米国では雇用関連の好調さは伺えますが、米鉱工業生産指数は2カ月連続でマイナスとなるなど他の経済指標はあまり芳しくない状況下にあります。エバンズ米シカゴ地区連銀総裁は15日、インフレ率が目標の2%に向かって上昇していくとのより強い確信を得られるまで連邦準備理事会(FRB)は利上げに対し慎重に対処する必要があるとの見解を示し、インフレが依然低迷しているのが明らかとなりました。14-15日にワシントンで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、「世界成長はなお緩慢でまだら模様であり、リスクは継続」「競争的な通貨切り下げの回避を再確認」との声明が採択され、世界経済の先行き不透明感も伺えます。以上のことから、今週のドル円は上値の重い下値模索の展開になると思われます。

[今日の予想レンジ]
ドル・円        108.00-109.70
ユーロ・円     121.60-123.60
ポンド・円     152.00-158.50    

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