FXレポート

ドル円は明確な方向感を欠き取引終了!

昨日のドル円は、109.321円で取引を開始した後、東京市場において日経平均株価が堅調に推移したことをながめ、投資家のリスク志向改善を見越したドル買いが入りました。シンガポール金融通貨庁(MAS)が予想外の金融緩和を決定したことで、シンガポールドルを中心に対アジア通貨でドル高が進んだ影響もあり、日通し高値となる109.54円近辺まで値を上げました。ドル買いが一巡した後は利食い売りなども入ったため、109.40円を挟んだもみ合いとなりました。欧米市場では、ナイト・セッションの日経平均先物が下落したことでリスク回避のドル売りが先行し109.06円近辺まで値を下げました。その後は米10年債利回りが上昇したことも支えとなり109.40円台まで買い戻しが入りましたが、戻りは限定的となりました。3月米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったほか、先月21日には「利上げは早ければ4月のFOMCで正当化される」と発言していたロックハート米アトランタ連銀総裁が「4月の利上げを支持しない」「4月に動くのが妥当との見解を改めた」と述べるとドル売りの流れとなりました。熊本地方で震度7弱の地震が発生したことで「海外勢から売りが持ち込まれた」との市場参加者からの指摘があり、日経平均先物の200円安とともに日通し安値となる108.89円付近まで下げ足を速めました。売り一巡後は、米株価の下げ渋りにつれて109.40円台まで持ち直すなど明確な方向感は出ず、前日比は変わらずの109.355円で取引を終えました。
 
≪2016年04月14日クローズ時点≫
ドル・円    :「ブル」      売り29% 買い71%
ユーロ・円  :「ブル」       売り40% 買い60%
英ポンド・円 :「ブル」      売り42%  買い58%
豪ドル・円  :「ブル」      売り24%  買い76%
NZドル・円   :「ブル」      売り12% 買い88%
ユーロ・ドル :「ベア」      売り73% 買い27%

【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比] 2月
18:00 EUR 貿易収支 2月
21:30 CAD 製造業出荷[前月比] 2月
21:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数 4月
22:15 USD 鉱工業生産[前月比] 3月
22:15 USD 設備稼働率 3月
23:00 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値 4月
05:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 2月

- 今日のトレードポイント -
熊本の地震発生当初はリスク回避から円が買われました。地震発生が深夜だったため今後被害状況の深刻さが発表された場合には、円買い・ドル売りが強まることが予想されます。14日からG20が開催されているため為替に関する要人発言や、地震の被害状況に関する内容を見極め取引に臨みたいです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円        108.50-110.00
ユーロ・円     122.70-125.00
ポンド・円     152.00-158.50    

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