ドル円膠着状態の中、商品相場の動向を睨みながらの展開か!?
ドル円は序盤、取引材料に乏しい展開となり89.30円前後でこう着状態が続く中、NY金先物が一時1147ドル台まで続伸し史上最高値を更新したことで、リスク選好の高まりによるドル売りが入り、89.005円まで下落。その後は米住宅着工件数-10月の結果が大幅に予想を下回ったことを受け、安全資産のドルに資金フローが見られる場面もあったが、リスク選好・回避といずれの局面でもドル・円共に、連動性が強くレンジ内での取引が続き、前日とほぼ変わらずの89.346円で取引を終えた。
ユーロ円はNY金先物が史上最高値を更新する展開となったことや、米ブラード・セントルイス連銀総裁が「2012年初めまで金利を引き上げない可能性がある」などと述べたことが伝わると、米低金利政策が予想以上に長期化するとの見方が強まったことを背景にドル売り圧力が強まり、相対的にユーロが買われ、ユーロ円は一時134円まで上昇し133.682円で引けた。
一方のポンド円は下落。MPCでの決議事項は、250億ポンドの資産買取プログラムの拡大決定だったが、MPCメンバー内での投票詳細は、賛成票が7票、反対票が2票と足並みが揃わず、量的緩和拡大の懸念がぶり返されるとの思惑から、 終始軟調に推移し150円割れの149.604円で取引を終えた。
さて、本日のドル円だが、中国人民銀行金融政策委員会は「人民元の上昇を再開するかどうかの決定は複雑である」と発言するなど、オバマ大統領の訪中を機に中国が人民元を切り上げるとの思惑も後退しつつあることで、円高懸念は少し和らいだ形だが、ドル円は、日米ともに低金利長期化観測が強いことや、リスク許容度の変化にも連動性があることで、新しい材料が出るまでは、膠着状態が続くかも知れない。ただし、史上最高値を更新するなどNY金先物が堅調地合いを維持することがあれば、ドルの相対的な売り意欲が強まる危険は捨てきれないだろう。
ユーロ円は、米住宅着工件数が予想を下回ったことで、米景気の二番底懸念が浮上し、また英資産買取プログラムも不透明感が増したことで対ドル、対ポンドでも上昇する可能性が否定できず、さらには、金を中心とした商品価格が続伸する展開となれば、相対的にユーロが買われる地合いとなりユーロ円の上値拡大もありえるだろう。しかし、ユーロ上昇の局面では欧州各要人からユーロ高警戒のコメントが発せられる可能性は高く注意は必要だ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 88.70-89.80
ユーロ・円 133.30-135.90
ポンド・円 148.50-151.00
【本日の主な経済指標】
13:30 日)全産業活動指数
14:00 日)景気一致指数(CI)
16:15 ス)貿易収支
18:30 英)マネーサプライM4速報値
18:30 英)小売売上高指数
22:30 米)新規失業保険申請件数
22:30 加)景気先行指数
22:30 加)卸売売上高
22:30 加)対カナダ証券投資額
22:30 日)日銀・金融政策決定会合(1日目)
24:00 米)フィラデルフィア連銀製造業景気指数
24:00 米)景気先行指標総合指数
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年11月18日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
終日方向感のない展開となったが、90円割れはの水準では「ブル」の圧倒は変わらなかった。強弱入り混じった
経済指標や、金利、リスクにも連動することで、本日も狭いレンジ内での推移が継続することは考えられる。し
かし、レンジを抜けた方向には勢いが出てくる可能性もあり、ドル円の今週付けた高値と安値には注意を払いた
いところだ。
ポンド円は「ブル」
英国の量的緩和策について最終局面との見方があったことで参加者は「強気」だった。しかし、結果はMPCで意見
が3つに分かれ、依然として緩和策拡大が議論されてることとなった。これによって「出口戦略」の遅れも警戒さ
れる為、今後のポンド動向に大きな影を落としそうだ。
豪ドル円は「ブル」
NY金先物堅調に推移したことを背景にリスク選好の動きが強まると、参加者の買いが集中して「ブル」。豪準
備銀行は一昨日公表された議事録で追加利上げを急がない姿勢を示しているものの、高金利通貨であることに変
わりはなく、キャリートレード意欲も高まっている。また、豪外貨投信の売れ行きも好調となっており、個人
マネーの流入にも豪ドルのサポートとなりそうだ。
ユーロ円はNY金先物が史上最高値を更新する展開となったことや、米ブラード・セントルイス連銀総裁が「2012年初めまで金利を引き上げない可能性がある」などと述べたことが伝わると、米低金利政策が予想以上に長期化するとの見方が強まったことを背景にドル売り圧力が強まり、相対的にユーロが買われ、ユーロ円は一時134円まで上昇し133.682円で引けた。
一方のポンド円は下落。MPCでの決議事項は、250億ポンドの資産買取プログラムの拡大決定だったが、MPCメンバー内での投票詳細は、賛成票が7票、反対票が2票と足並みが揃わず、量的緩和拡大の懸念がぶり返されるとの思惑から、 終始軟調に推移し150円割れの149.604円で取引を終えた。
さて、本日のドル円だが、中国人民銀行金融政策委員会は「人民元の上昇を再開するかどうかの決定は複雑である」と発言するなど、オバマ大統領の訪中を機に中国が人民元を切り上げるとの思惑も後退しつつあることで、円高懸念は少し和らいだ形だが、ドル円は、日米ともに低金利長期化観測が強いことや、リスク許容度の変化にも連動性があることで、新しい材料が出るまでは、膠着状態が続くかも知れない。ただし、史上最高値を更新するなどNY金先物が堅調地合いを維持することがあれば、ドルの相対的な売り意欲が強まる危険は捨てきれないだろう。
ユーロ円は、米住宅着工件数が予想を下回ったことで、米景気の二番底懸念が浮上し、また英資産買取プログラムも不透明感が増したことで対ドル、対ポンドでも上昇する可能性が否定できず、さらには、金を中心とした商品価格が続伸する展開となれば、相対的にユーロが買われる地合いとなりユーロ円の上値拡大もありえるだろう。しかし、ユーロ上昇の局面では欧州各要人からユーロ高警戒のコメントが発せられる可能性は高く注意は必要だ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 88.70-89.80
ユーロ・円 133.30-135.90
ポンド・円 148.50-151.00
【本日の主な経済指標】
13:30 日)全産業活動指数
14:00 日)景気一致指数(CI)
16:15 ス)貿易収支
18:30 英)マネーサプライM4速報値
18:30 英)小売売上高指数
22:30 米)新規失業保険申請件数
22:30 加)景気先行指数
22:30 加)卸売売上高
22:30 加)対カナダ証券投資額
22:30 日)日銀・金融政策決定会合(1日目)
24:00 米)フィラデルフィア連銀製造業景気指数
24:00 米)景気先行指標総合指数
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年11月18日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
終日方向感のない展開となったが、90円割れはの水準では「ブル」の圧倒は変わらなかった。強弱入り混じった
経済指標や、金利、リスクにも連動することで、本日も狭いレンジ内での推移が継続することは考えられる。し
かし、レンジを抜けた方向には勢いが出てくる可能性もあり、ドル円の今週付けた高値と安値には注意を払いた
いところだ。
ポンド円は「ブル」
英国の量的緩和策について最終局面との見方があったことで参加者は「強気」だった。しかし、結果はMPCで意見
が3つに分かれ、依然として緩和策拡大が議論されてることとなった。これによって「出口戦略」の遅れも警戒さ
れる為、今後のポンド動向に大きな影を落としそうだ。
豪ドル円は「ブル」
NY金先物堅調に推移したことを背景にリスク選好の動きが強まると、参加者の買いが集中して「ブル」。豪準
備銀行は一昨日公表された議事録で追加利上げを急がない姿勢を示しているものの、高金利通貨であることに変
わりはなく、キャリートレード意欲も高まっている。また、豪外貨投信の売れ行きも好調となっており、個人
マネーの流入にも豪ドルのサポートとなりそうだ。