住宅関連指標に期待!ドル安に歯止めをかけられるか?
昨日のドル円は、バーナンキFRB議長が低金利長期化継続を改めて示したことを背景としたドル売り地合いが継続する中、一時88.731円まで下落。その後、注目を集めた米中首脳会談では、胡錦濤中国国家主席は人民元に言及せず、オバマ大統領も「市場ベースの為替レートに移行するとの中国の意向を歓迎する。市場ベースの為替相場は不均衡の是正に有益だろう」と述べるにとどまったことから、ドル売りは一服し、89円台に回復した。その後は、米鉱工業生産10月が0.1%と4ヶ月連続でプラスになったことも追い風となり、89.252円で取引を終えた。
ユーロ円は、前日のバーナンキFRB議長やコーンFRB副議長の発言を受けて米低金利長期化観測が高まりから、ユーロが買われ133.55円付近へと上昇したものの、ドイツを始めとした欧州各国の株式市場が軒並み下落する展開からリスク選好姿勢が後退したことがユーロ円の重石となり、132.442円まで売られ、132.758円で引けた。
さて本日のドル円だが、米中首脳会談で人民元の柔軟化に関する話題には言及しなかった為、、思惑的な円買いが強まる可能性は弱まったと言えよう。また、米鉱工業もプラス推移となったことで、若干ではあるが、米景況感の改善も見て取れる。本日の住宅関連指標結果次第では、短期的にドル安の流れが変わる可能性も考えられそうだ。しかし、ドル円の潜在的な下落リスクは小さくなく、下値警戒を怠らない方が賢明だろう。
ユーロ円はトリシェECB総裁、ユンケル・ユーログループ議長など欧州要人が米国の「強いドル政策」を支持すると表明しているものの、市場でドル買いの反応は見られず、むしろ米低金利長期化継続から、相対的にユーロの上昇余地は大きい地合いとなりそうだ。しかし、金価格やダウは高値警戒の声も聞こえており、本日もリスク許容度の変化に一喜一憂する展開となりそうだ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 88.30-89.80
ユーロ・円 132.30-133.90
ポンド・円 149.50-151.50
【本日の主な経済指標】
18:00 欧)経常収支
18:00 南ア)小売売上高
18:30 英)英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
19:00 欧)建設支出
21:00 米)MBA住宅ローン申請指数
21:00 加)消費者物価指数
22:30 米)建設許可件数
22:30 米)住宅着工件数
22:30 米)消費者物価指数
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年11月17日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
前日の安値88.753円をブレイクした場面では、割安感から参加者はブルを選択。上昇推移で取引を終えてはい
るものの、ドルは金利面から先安感が漂っており、中期的にはショートポジションが膨らむ危険性も否定でき
ず油断はできないだろう。本日は住宅着工件数、建設許可件数の発表が控えており、予想では改善する見通し
である。不動産市況は景気に対し遅効性があることから、結果によって今後のファンダメンダルズを占うこと
もできるため注目したい。
ポンド円は「ブル」
英消費者物価指数と小売物価指数が予想よりも強かったことで、市場はポンド買い優勢となり、参加者もロン
グポジションで反応した。本日発表される英中銀金融政策委員会議事録において、キング総裁は資産買い入れ
を今後さらに行うかどうかは全く決定していないと発言しており、判断が難しいところだが、資産買入れプロ
グラムの拡大も終焉との文言が示された場合には、ポンド円の上値拡大もありえるだろう。
豪ドル円は「ブル」
豪準備銀行理事会議事録では「将来の利上げペースは決定していない」との文言からハト派的な内容と受け止
められたことに加えて、アジア、欧州株安を背景としたリスク回避の流れが強まったこともあり、82.489円ま
で下落すると、押し目買いが目立ち参加者は「ブル」を選択。しかし、豪準備銀行理事会は前回の「低金利は
もはや必要ではない」から明らかにトーンダウンしており、豪準備銀行が追加利上げの必要性にさほど確信を
持っていないことがうかがえ、来月理事会での利上げ観測が後退しており、利益確定売りが豪ドル円の上値を
重くするかもしれない。
ユーロ円は、前日のバーナンキFRB議長やコーンFRB副議長の発言を受けて米低金利長期化観測が高まりから、ユーロが買われ133.55円付近へと上昇したものの、ドイツを始めとした欧州各国の株式市場が軒並み下落する展開からリスク選好姿勢が後退したことがユーロ円の重石となり、132.442円まで売られ、132.758円で引けた。
さて本日のドル円だが、米中首脳会談で人民元の柔軟化に関する話題には言及しなかった為、、思惑的な円買いが強まる可能性は弱まったと言えよう。また、米鉱工業もプラス推移となったことで、若干ではあるが、米景況感の改善も見て取れる。本日の住宅関連指標結果次第では、短期的にドル安の流れが変わる可能性も考えられそうだ。しかし、ドル円の潜在的な下落リスクは小さくなく、下値警戒を怠らない方が賢明だろう。
ユーロ円はトリシェECB総裁、ユンケル・ユーログループ議長など欧州要人が米国の「強いドル政策」を支持すると表明しているものの、市場でドル買いの反応は見られず、むしろ米低金利長期化継続から、相対的にユーロの上昇余地は大きい地合いとなりそうだ。しかし、金価格やダウは高値警戒の声も聞こえており、本日もリスク許容度の変化に一喜一憂する展開となりそうだ。
[本日の予想レンジ]
ドル ・円 88.30-89.80
ユーロ・円 132.30-133.90
ポンド・円 149.50-151.50
【本日の主な経済指標】
18:00 欧)経常収支
18:00 南ア)小売売上高
18:30 英)英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
19:00 欧)建設支出
21:00 米)MBA住宅ローン申請指数
21:00 加)消費者物価指数
22:30 米)建設許可件数
22:30 米)住宅着工件数
22:30 米)消費者物価指数
さて、マーケット参加者のポジションは......
≪2009年11月17日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
前日の安値88.753円をブレイクした場面では、割安感から参加者はブルを選択。上昇推移で取引を終えてはい
るものの、ドルは金利面から先安感が漂っており、中期的にはショートポジションが膨らむ危険性も否定でき
ず油断はできないだろう。本日は住宅着工件数、建設許可件数の発表が控えており、予想では改善する見通し
である。不動産市況は景気に対し遅効性があることから、結果によって今後のファンダメンダルズを占うこと
もできるため注目したい。
ポンド円は「ブル」
英消費者物価指数と小売物価指数が予想よりも強かったことで、市場はポンド買い優勢となり、参加者もロン
グポジションで反応した。本日発表される英中銀金融政策委員会議事録において、キング総裁は資産買い入れ
を今後さらに行うかどうかは全く決定していないと発言しており、判断が難しいところだが、資産買入れプロ
グラムの拡大も終焉との文言が示された場合には、ポンド円の上値拡大もありえるだろう。
豪ドル円は「ブル」
豪準備銀行理事会議事録では「将来の利上げペースは決定していない」との文言からハト派的な内容と受け止
められたことに加えて、アジア、欧州株安を背景としたリスク回避の流れが強まったこともあり、82.489円ま
で下落すると、押し目買いが目立ち参加者は「ブル」を選択。しかし、豪準備銀行理事会は前回の「低金利は
もはや必要ではない」から明らかにトーンダウンしており、豪準備銀行が追加利上げの必要性にさほど確信を
持っていないことがうかがえ、来月理事会での利上げ観測が後退しており、利益確定売りが豪ドル円の上値を
重くするかもしれない。