FXレポート

米国雇用統計の下振れを受け米金利低下・ドル安の展開!

 先週金曜日のドル円は、東京市場で日経平均株価が一時100円超の下落でドル売り優勢となりましたが、徐々に日経平均株価の下げ幅を縮めたほか、米長期金利が上昇したため円売り・ドル買いから102.90円近辺で推移しました。欧州市場は、取引材料が乏しかったほか、米国雇用統計を控え狭いレンジでのもみ合いが続きました。注目された米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比20万9000人増と市場予想の23万人増より弱かったほか、失業率も予想より弱い内容となったことで、米長期金利の急低下とともに売りが加速しました。一時102.60円近辺まで急速に値を下げた後、103.00円手前まで反発するものの、再び押し戻されました。NY市場では、7月米ISM製造業指数が57.1と予想を上回ったことで102.80円近辺まで下値を切り上げる場面も見られましたが、米建設支出は予想より弱い結果となったため、買い戻しも限定的となりました。ロンドンフィックスにかけて米10年債利回りが低下幅を広げたことで日米金利差縮小を見越したドル売りが進み、一時102.30円近辺まで下押ししました。売り一巡後は、少し値を戻したものの、NYダウが軟調に推移したことが重しとなって前日比では0.254円安い102.548円で取引を終えました。

≪2014年8月1日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」 売り35% 買い65%
ユーロ・円  :「ブル」 売り46% 買い54%
英ポンド・円 :「ブル」 売り37%  買い63%
豪ドル・円  :「ブル」 売り17%  買い83%
NZドル・円  :「ブル」 売り17% 買い83%
ユーロ・ドル :「ブル」 売り49% 買い51%

【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 小売売上高[前月比] 6月
16:30 CHF SVME購買部協会景気指数 7月
17:30 GBP 建設業購買担当者景気指数(PMI) 7月
18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 6月
18:00 EUR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 6月
10:30 AUD 貿易収支 6月
13:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表グラフのマーク
16:50 FRF サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 7月
16:55 DEM サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 7月
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 7月
17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 7月
18:00 EUR 小売売上高[前月比] 6月
18:00 EUR 小売売上高[前年同月比] 6月
23:00 USD ISM非製造業景況指数(総合) 7月
23:00 USD 製造業新規受注[前月比] 6月


- 今日のトレードポイント -

先週は、対ユーロなどでドル高が進んだ流れに沿って、全体的に円売り・ドル買いが強まったほか、米国内総生産(GDP)が予想を大幅に上回る強い結果となったことで米長期金利が急伸し、日米金利差拡大を見越した買いから103円台を付けました。ただ、注目された米国雇用統計が予想を下回る弱い結果となり102円台半ばでのレンジ相場となったことで、今週は金利・株式市場の動向を見ながらの取引となりそうです。
各国で金融政策の発表が控えており、5日に豪準備銀行(RBA)、6-7日に英中銀金融政策委員会(MPC)、7日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会、7-8日には日銀金融政策決定会合が予定されています。またウクライナをめぐる地政学リスクやポルトガルの金融不安など、ユーロにとって不安材料も残っており、欧州通貨は相対的に敬遠されることが考えられます。その場合は、安全通貨のドルと円が買われやすいため、対ドル・対円とも下値に警戒しつつ取引に臨みたいところです。


[今日の予想レンジ]
ドル・円    102.00-103.50
ユーロ・円 136.50-138.50
ポンド・円 173.00-174.50


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