ユーロ買い先行もNY市場は実質休場
昨日のドル円は序盤、仲値に向けてドル買いが強まり79.94円近辺まで上昇しましたが、日銀の金融政策発表を控える中で限られたレンジでの動きとなりました。その後、日銀金融政策決定会合で資産買い入れ枠の11兆円増額が発表されると市場予想の緩和規模だったことで材料出尽くし感から79.28円近辺まで急落しました。欧州市場に入ると、日銀金融政策決定会合を受けた円買い・ドル売りが一巡し動意に乏しい展開に。NY市場では、米8月S&P/ケースシラー住宅価格指数の好結果や、ハリケーン「サンディ」の影響が深刻化しないとの見方が伝わったことによるリスク選好ムードも後押し、79.60円近辺まで買い戻され前日比0.192円安い79.609円で取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、ドル円同様に円売り優勢の中、103.27円近辺まで上昇しましたが、限られたレンジの動きとなりました。欧州市場に入ると、この日発表されたスペイン7-9月期GDPが市場予想を上回ったことや欧州株高を背景にリスク回避姿勢が後退したことで103.30円近辺まで反発しました。NY市場では、欧州株の伸び悩みやスペイン・イタリア債の低下幅縮小の反応は限定的で、前日比0.223円高い103.172円で取引を終えました。
≪2012年10月30日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り28% 買い72%
ユーロ・円 :「ベア」売り58% 買い42%
ユーロ・ドル :「ベア」売り74% 買い26%
英ポンド・円 :「ブル」売り34% 買い66%
豪ドル・円 :「ブル」売り23% 買い77%
NZドル・円 :「ブル」売り45% 買い55%
【今日の主な経済指標】
11:00 SGD 四半期失業率(速報値) 7-9月期
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比] 9月
16:00 DEM 小売売上高指数[前月比] 9月
16:00 DEM 小売売上高指数[前年同月比] 9月
16:45 FRF 消費支出[前月比] 9月
16:45 FRF 卸売物価指数(PPI)[前月比] 9月
19:00 EUR 失業率 9月
19:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 10月
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:00 ZAR 貿易収支 9月
21:30 CAD 月次国内総生産(GDP)[前月比] 8月
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 10月
- 今日のトレードポイント -
日銀の金融政策決定会合の結果が市場の規定内にとどまったことで、期待を高めていた市場は失望と利益確定の円買いが進みました。金融政策決定会合というイベントも終え市場の視点は週末の米雇用統計に向くと思われます。本日はユーロ圏財務相会合でギリシャ問題についても話し合われる予定で、海外の反応を待つかたちで動きにくい状態が続く可能性がありそうです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 79.50-80.50 ユーロ・円 102.90-103.80 ポンド・円 127.90-129.50