G20を控えて各国要人発言に注意!!
昨日のドル円は序盤、次期日銀総裁候補の一人とされている岩田一政元日銀副総裁が「財務省・日銀共同の基金で外債購入」と発言したことが材料視され、円売りが優勢になると93.708円まで上昇しました。しかし、欧州市場に入るとユーロ圏の四半期域内総生産(GDP)が市場予想を下回ったことを受けて、リスク回避の動きとなり93.10円付近まで軟化。その後のNY市場でも、米新規失業保険申請件数の強い結果を受けて一時的に買い戻す場面も見られたものの、ポジション調整的な売りが入ったことで前日比-0.642円の92.811円まで下押し取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、岩田一政元日銀副総裁がデフレ脱却のための円安の必要性や外債購入について言及したことを受けて、円を売る動きが強まり125.953円まで上昇しました。しかし、欧州市場に入ると、独逸とユーロ圏の国内総生産(GDP)が市場予想を下回ったことで、リスク回避のユーロ売り円買いから124.00円付近まで反落。NY市場でも軟調に推移するなか、ポジション調整目的の円買いが散発的に入り前日比-1.732円の123.966円まで下落し取引を終えました。
≪2013年2月14日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り18% 買い82%
ユーロ・円 :「ブル」売り36% 買い64%
ユーロ・ドル :「ベア」売り67% 買い33%
英ポンド・円 :「ブル」売り29% 買い71%
豪ドル・円 :「ブル」売り20% 買い80%
NZドル・円 :「ブル」売り44% 買い56%
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比] 12月
14:00 JPY 金融経済月報(基本的見解)
18:30 GBP 小売売上高指数[前月比] 1月
19:00 EUR 貿易収支 12月
22:30 CAD 製造業出荷[前月比] 12月
22:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数 2月
23:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 12月
23:15 USD 鉱工業生産[前月比] 1月
23:15 USD 設備稼働率 1月
23:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値 2月
- 今日のトレードポイント -
前日の為替市場は、岩田元日銀副総裁の発言を手掛かりに円安が進行したものの、欧州各国の国内総生産(GDP)が総じて予想を下回ったことから、欧州財政問題を懸念しリスク回避の動きが優勢になりました。本日は、週末のG20を控えて円安に対する各国要人発言に注意したいです。その他では、NY時間に複数の重要な米経済指標が控えており、予想より強めの数字が出た場合には、円安の動きも加わって94円台を試す展開も考えられそうです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 92.00-94.00 ユーロ・円 123.00-126.00 ポンド・円 142.00-146.00