FOMC議事要旨を受けドルは売られる!
昨日のドル円は、113.655円で取引を開始した後、日通し高値となる113.72円近辺まで上昇しました。東京市場に入ると、日経平均株価が下げに転じるにつれ、ドル円は113.32円付近まで下落しました。その後、日経平均株価が持ち直したことで、ドル円は113.50円台まで反発しました。欧州市場では、仏大統領選を巡る先行き不透明感から対ユーロを中心に円買いが先行しました。ナイト・セッションの日経平均先物が120円下落したことがリスク回避の円買いを促したほか、時間外の米10年債利回りが低下に転じたことで日米金利差縮小を見越した円高・ドル安も進み、ドル円は日通し安値となる112.90円近辺まで下押ししました。NY市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が予想ほどタカ派的な内容ではなかったことや、フランスの大統領選で極右政党、国民戦線(FN)のルペン党首が勝利する可能性が低下したとの見方を背景に、ドルが売られ113.64円付近まで下げ幅を縮小しました。その後、米5年債入札が「低調だった」と受け止められると、米長期金利が上昇し日米金利差拡大への思惑から円売り・ドル買いの流れとなり、112.95円近辺まで下落しました。引けに掛けても安値圏での推移は変わらず、前日比では0.424円安い113.264円で取引を終えました。
≪2017年02月22日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り35% 買い65%
ユーロ・円 :「ブル」 売り48% 買い52%
英ポンド・円 :「ブル」 売り44% 買い56%
豪ドル・円 :「ブル」 売り24% 買い76%
NZドル・円 :「ブル」 売り26% 買い74%
ユーロ・ドル :「ブル」 売り43% 買い57%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比] 1月
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値 12月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値 12月
14:00 SGD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 1月
16:00 DEM 国内総生産(GDP、改定値)[前期比] 10-12月期
16:00 DEM 国内総生産(GDP、改定値)[前年同期比] 10-12月期
16:00 DEM GFK消費者信頼感調査 3月
16:45 FRF 企業景況感指数 2月
17:15 CHF 四半期鉱工業生産 [前年同期比] 10-12月期
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 1月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 1月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23:00 USD 四半期住宅価格指数[前期比] 10-12月期
23:00 USD 住宅価格指数[前月比] 12月
- 今日のトレードポイント -
昨日発表されたFOMCの 議事要旨において、インフレ・雇用関連指標が想定通りの内容なら、「かなり早期の」利上げが適切になるとの認識を多くの参加者が示したことで、この内容が極めてハト派的と解釈され、ドルは売られました。また、トランプ新政権の経済政策をめぐる先行き不透明感がFRB内で強まっていることも示唆されました。今後トランプ政権が金融政策について具体案を提示するまで、ドルの上値は重い展開が予想されため、本日のドル円は112円台後半から113円台後半での値動きを予想して取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 112.80-113.90
ユーロ・円 118.00-121.00
ポンド・円 138.00-145.00