次回FOMC追加金融緩和への期待感漂う!
先週金曜日のドル円の東京市場では、月末が近いことから仲値へ向けてドル不足が観測されたものの、仲値通貨後は本邦輸出企業から実需の売りが優勢となって、77.20円付近まで下落。その後は、バーナンキFRB議長の講演を前に積極的な取引は控えられ77.20円前後での狭いレンジとなった。欧州勢参加後も引き続きジャクソンホールでのバーナンキFRB議長の講演を前に様子見ムードが高まりもみ合いとなった。NY勢参加後は、注目されていたジャクソンホールでのバーナンキFRB議長講演で、「FOMCは一連の追加金融刺激策の検討を続ける」、「追加で提供できる色々な手段がある」としたものの、追加緩和措置(QE3)への具体的な施策には言及しなかったことを受けて、米景気浮揚への期待が後退し株式が下落したほか、米金利低下への見方が緩和したことでドル買い優勢から77円台へ上昇した。その後、他通貨でドルが軟調となったことから押し戻され76.661円(前日比:-0.830)で取引を終えた。
ユーロ円の東京市場では、バーナンキFRB議長の講演を前に対ユーロでドルが売られたことで、連れ高となり116.50円付近まで上昇した。欧州勢参加後は、円に対してドル売りが強まった影響を受けたほか、「ユーロ圏はギリシャ支援の新たな担保をめぐり協議を行う」との報道が伝わったことで、ユーロ買いが入った。買い一巡後は、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長のジャクソンホールでの講演を控え様子見ムードとなり伸び悩んだ。NY勢参加後は、欧米景気先行きへの不安感が根強い中、バーナンキFRB議長の講演で追加金融緩和への新たな具体的な手段には言及されなかったことが嫌気されリスク回避姿勢から対ユーロでドルが買われ、110.105円まで下落し安値を更新した。その後、次回のFOMCが通常1日のところ2日間に渡って追加金融刺激策を議論するとしたことや、景気先行きに楽観的な見方を示したことから、米ドル売りに傾斜し111.098円(前日比:-0.337)で取引を終えた。
今日の展開
ドル円は、先週注目されていたジャクソンホールでのバーナンキFRB議長講演で、「FOMCは一連の追加金融刺激策の検討を続ける」「追加で提供できる色々な手段がある」としたものの、追加緩和措置(QE3)への具体的な施策には言及しなかったことで、米金利低下への見方が緩和している。しかし次回のFOMCが通常1日のところ2日間に渡って追加金融刺激策を議論するとしたことで、米長期金利がさらに下落する可能性が高いと考えることができ、追加の金融緩和策実施(QE3)の余地が残るとの見方もできるため、ドルが値崩れを起こす可能性は否定できないだろう。
ユーロは、欧州の債務懸念が依然鎮静化しておらず、ギリシャとドイツの国債利回り格差がユーロ導入以来最大となり、依然デフォルト懸念が払拭されていない。フィンランドがギリシャ融資に際して担保を要求するなど、ユーロ圏の足並みに乱れていることが不安材料となっている。また米国の景気下振れ懸念や追加緩和期待を背景にドルが売られやすい展開からリスク回避ムードが高まった場合に円が独歩高となるリスクは排除できず、下落リスクへの警戒が必要だろうか。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 76.50-78.00
ユーロ・円 110.50-112.50
ポンド・円 124.00-126.00
【今週の主な経済指標】
8月29日
21:30 米 個人所得(前月比)
21:30 米 個人支出(前月比)
21:30 米 PCEコア デフレータ(前月比/前年比)
23:00 米 中古住宅販売保留指数(前月比)
8月30日
7:45 NZ 住宅建設許可(前月比)
8:30 日 完全失業率 / 日 有効求人倍率
10:30 豪 住宅建設許可(前月比/前年比)
18:00 ユーロ圏 業況判断指数
21:30 加 四半期経常収支
22:00 米 S&P/ケースシラー住宅価格指数(前年比)
23:00 米 CB消費者信頼感指数
8月31日
3:00 米FOMC議事録公表
8:01 英 GFK消費者信頼感調査
8:50 日 鉱工業生産(速報値)(前月比/前年比)
16:55 独 失業率 / 独 失業者数増減(前月比)
18:00 ユーロ圏 消費者物価指数(速報値)(前年比)
18:00 ユーロ圏 失業率
21:15 米 ADP民間雇用者数
21:30 加 四半期GDP(年換算)
22:45 米 シカゴ購買部協会景気指数
23:00 米 製造業受注(前月比)
9月1日
10:30 豪 小売売上高(前月比)
15:00 独 四半期GDP(季調済)(確報値)(前期比/前年比)
16:58 ユーロ圏 製造業PMI(確報値)
17:28 英 製造業PMI
21:30 米 新規失業保険申請件数(前週分)
23:00 米 建設支出(前月比)
23:00 米 ISM製造業景況指数
9月2日
18:00 ユーロ圏 生産者物価指数(前月比/前年比)
21:30 米 非農業部門雇用者数 / 米 失業率(雇用統計)
≪2011年8月26日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
バーナンキFRB議長の講演で追加緩和措置(QE3)への具体的な施策には言及し
なかったことを受けて、米景気浮揚への期待が後退し株式が下落したほか、米
金利低下への見方が緩和したことで「ブル」が継続となった。今週はシカゴ購
買部協会景気指数、ISM製造業景気指数、雇用統計と米国の重要経済指標控え、
前回のミシガン大学消費者信頼感指数、NY連銀製造業景気指数などが軒並み予
想を下回っており、今週の指標も下振れ懸念があるため注意が必要だ。
ポンド円「ブル」
欧州高債務国の信用不安を背景としたポンド高の流れが反転したが、参加者は
押し目買いとみて「強気」スタンスは維持されている。英国の景気見通しは悪
化しており、ブロードベント英中銀委員やタカ派のウィール英中銀委員までが
ハト派の発言している。英中銀の利上げ期待が一掃されたことで、当面は対ド
ル・クロスとも軟調になろうか。
豪ドル円「ブル」
バーナンキFRB議長がジャクソンホール講演で追加金融緩和を示唆したことか
ら、相対的に高金利通貨の買い妙味が上昇し「ブル」継続となった。先週ステ
ィーブンス豪準備銀行総裁は「不確実性が高まっている」としながらも、「イ
ンフレの上昇圧力を緩和するため行動する可能性がある。」と発言があること
から、利下げに向かう可能性は小さいため資源国通貨・高金利通貨を物色する
動きが強まろうか。
ユーロ円の東京市場では、バーナンキFRB議長の講演を前に対ユーロでドルが売られたことで、連れ高となり116.50円付近まで上昇した。欧州勢参加後は、円に対してドル売りが強まった影響を受けたほか、「ユーロ圏はギリシャ支援の新たな担保をめぐり協議を行う」との報道が伝わったことで、ユーロ買いが入った。買い一巡後は、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長のジャクソンホールでの講演を控え様子見ムードとなり伸び悩んだ。NY勢参加後は、欧米景気先行きへの不安感が根強い中、バーナンキFRB議長の講演で追加金融緩和への新たな具体的な手段には言及されなかったことが嫌気されリスク回避姿勢から対ユーロでドルが買われ、110.105円まで下落し安値を更新した。その後、次回のFOMCが通常1日のところ2日間に渡って追加金融刺激策を議論するとしたことや、景気先行きに楽観的な見方を示したことから、米ドル売りに傾斜し111.098円(前日比:-0.337)で取引を終えた。
今日の展開
ドル円は、先週注目されていたジャクソンホールでのバーナンキFRB議長講演で、「FOMCは一連の追加金融刺激策の検討を続ける」「追加で提供できる色々な手段がある」としたものの、追加緩和措置(QE3)への具体的な施策には言及しなかったことで、米金利低下への見方が緩和している。しかし次回のFOMCが通常1日のところ2日間に渡って追加金融刺激策を議論するとしたことで、米長期金利がさらに下落する可能性が高いと考えることができ、追加の金融緩和策実施(QE3)の余地が残るとの見方もできるため、ドルが値崩れを起こす可能性は否定できないだろう。
ユーロは、欧州の債務懸念が依然鎮静化しておらず、ギリシャとドイツの国債利回り格差がユーロ導入以来最大となり、依然デフォルト懸念が払拭されていない。フィンランドがギリシャ融資に際して担保を要求するなど、ユーロ圏の足並みに乱れていることが不安材料となっている。また米国の景気下振れ懸念や追加緩和期待を背景にドルが売られやすい展開からリスク回避ムードが高まった場合に円が独歩高となるリスクは排除できず、下落リスクへの警戒が必要だろうか。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 76.50-78.00
ユーロ・円 110.50-112.50
ポンド・円 124.00-126.00
【今週の主な経済指標】
8月29日
21:30 米 個人所得(前月比)
21:30 米 個人支出(前月比)
21:30 米 PCEコア デフレータ(前月比/前年比)
23:00 米 中古住宅販売保留指数(前月比)
8月30日
7:45 NZ 住宅建設許可(前月比)
8:30 日 完全失業率 / 日 有効求人倍率
10:30 豪 住宅建設許可(前月比/前年比)
18:00 ユーロ圏 業況判断指数
21:30 加 四半期経常収支
22:00 米 S&P/ケースシラー住宅価格指数(前年比)
23:00 米 CB消費者信頼感指数
8月31日
3:00 米FOMC議事録公表
8:01 英 GFK消費者信頼感調査
8:50 日 鉱工業生産(速報値)(前月比/前年比)
16:55 独 失業率 / 独 失業者数増減(前月比)
18:00 ユーロ圏 消費者物価指数(速報値)(前年比)
18:00 ユーロ圏 失業率
21:15 米 ADP民間雇用者数
21:30 加 四半期GDP(年換算)
22:45 米 シカゴ購買部協会景気指数
23:00 米 製造業受注(前月比)
9月1日
10:30 豪 小売売上高(前月比)
15:00 独 四半期GDP(季調済)(確報値)(前期比/前年比)
16:58 ユーロ圏 製造業PMI(確報値)
17:28 英 製造業PMI
21:30 米 新規失業保険申請件数(前週分)
23:00 米 建設支出(前月比)
23:00 米 ISM製造業景況指数
9月2日
18:00 ユーロ圏 生産者物価指数(前月比/前年比)
21:30 米 非農業部門雇用者数 / 米 失業率(雇用統計)
≪2011年8月26日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ベア」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
バーナンキFRB議長の講演で追加緩和措置(QE3)への具体的な施策には言及し
なかったことを受けて、米景気浮揚への期待が後退し株式が下落したほか、米
金利低下への見方が緩和したことで「ブル」が継続となった。今週はシカゴ購
買部協会景気指数、ISM製造業景気指数、雇用統計と米国の重要経済指標控え、
前回のミシガン大学消費者信頼感指数、NY連銀製造業景気指数などが軒並み予
想を下回っており、今週の指標も下振れ懸念があるため注意が必要だ。
ポンド円「ブル」
欧州高債務国の信用不安を背景としたポンド高の流れが反転したが、参加者は
押し目買いとみて「強気」スタンスは維持されている。英国の景気見通しは悪
化しており、ブロードベント英中銀委員やタカ派のウィール英中銀委員までが
ハト派の発言している。英中銀の利上げ期待が一掃されたことで、当面は対ド
ル・クロスとも軟調になろうか。
豪ドル円「ブル」
バーナンキFRB議長がジャクソンホール講演で追加金融緩和を示唆したことか
ら、相対的に高金利通貨の買い妙味が上昇し「ブル」継続となった。先週ステ
ィーブンス豪準備銀行総裁は「不確実性が高まっている」としながらも、「イ
ンフレの上昇圧力を緩和するため行動する可能性がある。」と発言があること
から、利下げに向かう可能性は小さいため資源国通貨・高金利通貨を物色する
動きが強まろうか。