ドラギECB総裁の発言からユーロ安の展開!
昨日のドル円は、109.800円で取引を開始した後、東京市場の午前においては、原油高や欧米株高など海外市場のリスクオンの流れを受けて、日通し高値の109.89円近辺まで上昇しました。日経平均株価は続伸して寄り付き350円超の上昇となりましたが、ドル円は110円台を目の前に上値の重い展開となりました。午後に入ると、日経平均株価は450円超高と上げ幅を拡大しましたが、欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控えて持ち高調整の動きとなり、109.75円を挟んでの動きとなりました。欧米市場に入ると、欧州株が下落したことで、109.50円近辺まで下押ししました。その後、欧州中央銀行(ECB)は理事会で政策金利を現行の0.00%で据え置くことや、月間800億ユーロの資産購入プログラムのなかで購入額を拡大させる等の発表を受け一時ユーロ全面高となり、ドル円も109.81円近辺まで持ち直しました。しかし、ドラギECB総裁の会見で追加金融緩和に対する具体的な示唆がなかったことから一転してユーロ安の展開となり、ドル円も連れて109.30円近辺まで急落しました。米指標においては、4月フィラデルフィア連銀製造業指数がマイナスに転じ、3月景気先行指数も予想を下回るさえない結果となりました。下落後は109.40-50円近辺での値動きとなり、前日比では0.336円安い109.485円で取引を終えました。
≪2016年04月21日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り25% 買い75%
ユーロ・円 :「ブル」 売り46% 買い54%
英ポンド・円 :「ブル」 売り45% 買い55%
豪ドル・円 :「ブル」 売り24% 買い76%
NZドル・円 :「ブル」 売り18% 買い82%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り76% 買い24%
【今日の主な経済指標】
13:30 JPY 第三次産業活動指数[前月比] 2月
16:00 FRF サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 4月
16:00 FRF 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 4月
16:30 DEM サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 4月
16:30 DEM 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 4月
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 4月
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 4月
21:30 CAD 消費者物価指数(CPIコア) 3月
21:30 CAD 消費者物価指数(CPI) 3月
21:30 CAD 小売売上高(除自動車)[前月比] 2月
21:30 CAD 小売売上高[前月比] 2月
- 今日のトレードポイント -
欧州中央銀行(ECB)の金融政策発表においては、政策金利の据え置きが決定されました。ドラギECB総裁の記者会見では、「金利は長期間、現在の水準もしくはより低い水準になる見通し」「インフレは今年の後半に持ち直し、2017年から2018年にかけて改善する」などの見解を示し、発表後一時ユーロ高方向に動くも、すぐに売られる展開となりました。本日は週末であることや、来週の日銀による金融政策決定会合・連邦公開市場委員会(FOMC)を控え様子見ムードが一段と強まり、レンジ相場になることが想定されますので、短期的な逆張りスタンスで下値に注意して取引に臨みたいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 109.00-110.00
ユーロ・円 123.00-125.00
ポンド・円 156.00-158.70