ADP雇用統計の好結果を受けて上昇
昨日のドル円は日経平均株価が前日比100円超の下げ幅で寄り付いた事が嫌気されたためリスク回避の円買いが優勢となり、一時80.582円まで下落しましたが、日経平均が下げ渋ったことこから81円目前まで値を戻しました。その後は、NYタイムに控えたADP雇用統計の発表を控えて徐々に様子見ムードが高まり、ロンドン市場までは横ばい推移となりました。注目されていたADP雇用統計は(予想:21.2万人、結果:21.6万人)市場予想を上回り、発表直後の反応は乏しかったものの、米10年債利回りが1.976%まで上昇したことやNYダウの堅調推移も後押しとなって次第に値を伸ばすと81.222円まで上昇しました。引けにかけても上向きの流れを維持し81.087円で取引を終えました。
ユーロ円はドル円同様、東京市場で安値(105.710円)をマークした後は横ばい推移となりました。ギリシャの民間債務交換の行方が注視されている中で、NYタイムに欧州委員会のレーン副委員長が「成功する」との明るい見通しを表明。これを受けて前日までくすぶっていた同国のデフォルト懸念もやや後退しました。結果に対する不透明は残るものの、NYタイムはドル円の上昇に連れ高となり106.619円で取引を終えました。
≪2012年3月7日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り27% 買い73%
ユーロ・円 :「ベア」売り51% 買い49%
ユーロ・ドル :「ベア」売り57% 買い43%
英ポンド・円 :「ブル」売り42% 買い58%
豪ドル・円 :「ブル」売り28% 買い72%
NZドル・円 :「ブル」売り38% 買い62%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)[年率換算] 10-12月期
08:50 JPY 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)[前期比] 10-12月期
08:50 JPY 国際収支・経常収支 1月
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
09:30 AUD 新規雇用者数 2月
09:30 AUD 失業率 2月
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 2月
15:30 FRF 非農業部門雇用者・改定値[前期比] 1-3月期
16:45 FRF 貿易収支 1月
17:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 2月
19:00 ZAR 四半期 南アフリカ経済研究所(BER)企業信頼感指数 1-3月期
20:00 DEM 鉱工業生産[前月比] 1月
21:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:30 USD チャレンジャー人員削減数[前年比] 2月
21:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:15 CAD 住宅着工件数 2月
22:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 1月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23:00 CAD カナダ銀行 政策金利
- 今日のトレードポイント-
ギリシャPSI(民間部門の関与)の債務交換の参加締め切りが日本時間9日午前5時に設定されていることが注目されています。民間債権者らの参加率は計画の成功に不可欠とされる75%を上回る見込みではあるものの、予断は許されない状況のため注意が必要です。また、ADP雇用統計の好結果を受けた米雇用統計への期待感の高まりも対円通貨の上昇要因となっているため、ポジション調整によって反落する可能性も否定できないでしょう。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 80.00-81.80 ユーロ・円 105.00-107.90 ポンド・円 126.50-128.50