米低金利長期化スタンス継続でドル円90円台は維持できるか
昨日の東京市場は、オーストラリア準備銀行(RBA)の議事要旨発表後に豪州利上げベースに慎重な見方が広がったことから豪ドルが対米ドル及び対円ともに下落。円買い圧力が他通貨にも波及する展開となり、ドル円は90円を割り込み一時89.986円まで下落、ユーロ円は123.226円まで下落した。しかし、ロンドン市場では欧州株価の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善するとの見方が強まったことに加え、独ZEW景況感調査が予想【43.5】を上回る【44.5】となったことを受けて対円でのドルやユーロが買い戻される展開に。ドル円は90.731円と16日高値を付け、ユーロ円は124.54付近まで上昇した。
更に、ニューヨーク市場の時間帯には、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがギリシャのクレジットウォッチを解除し、格付けを「BBB+」に維持したとの報道が好感され、一段のユーロ買いの展開に。NYダウも底堅く推移したことからユーロ円は一時124.614円まで上昇した。また、日本時間明けて17日3時15分に発表された注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.0%から0.25%の範囲に据え置くことを発表。また、低金利政策は今後も維持されるとのことからドル売りが強まり、ドル円は一時90.17円付近まで下落。ユーロ円も123.93円付近まで下落する展開となった。しかし、その後の声明では労働市況の改善や、一部設備投資についての前向きな見方が示されたことから、NYダウが上げ幅を小幅に拡大。ドル円及びユーロ円の下値は限定的となり、ドル円は90.312円、ユーロ円は124.298円で取引を終えた。
本日の展開
米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明では「長期に渡り、異例の低金利は正当化される」として、金融政策のスタンスを維持させる方向となった。市場では政策の軌道修正により、今後の利上げについて期待感が醸成されていただけに、この決定は引き続きドル買いの足かせとなる可能性が高い。しかし一方で、「労働市況は安定している」との見方が示されており、景気先行き見通しについてはやや楽観的な見方となっている。本日のドル円は東京時間の日銀政策決定会合で追加緩和措が実施されることとなった場合は、円売り圧力の増加が想定され90円台を維持出来るかが焦点となる。一方で、NY時間のMBA住宅ローン申請指数や卸売物価指数(PPI)の動向次第では再度上値トライの可能性もあり、依然として方向感に欠ける展開となる可能性が高いだろう。
ユーロは欧州連合の財務相会合にて必要な場合にギリシャへの金融支援を迅速に実行することで枠組み合意に至ったことや、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)によるギリシャの信用格付け維持が好感されたことが投資家の安心材料となっている。超低金利政策継続の決定がNYダウを押し上げる形となっており、リスク選好との展開となれば、一段のユーロ買いが進む可能性が高そうだ。本日のユーロ円は123.20付近のサポートラインを維持しつつ、直近高値125.203円を見据えた展開となろうか。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 89.00-91.20
ユーロ・円 122.30-125.50
ポンド・円 134.00-139.20
【今日の主な経済指標】
08:50(日)第三次産業活動指数
18:30(英)英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
18:30(英)失業率
18:30(英)失業保険申請件数
18:30(英)英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
18:30(南)小売売上高
19:00(欧)建設支出
19:00(欧)建設支出
20:00(米)MBA住宅ローン申請指数
21:30(加)卸売売上高
21:30(米)卸売物価指数(PPI)
≪2010年3月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米連邦公開市場委員会(FOMC)では低金利政策スタンス継続が表明されたことから、ドル売り
圧力が高まっている。しかし、雇用情勢等については楽観的な見方も強まっていることから、
景気回復への期待感は強まっており、参加者は「ブル」の姿勢を崩していない。住宅市況等の
市況から、景気先行き見通しに繋がる手がかりを模索する展開となろうか。
ユーロ円は「ブル」
欧州連合の財務相会合にてギリシャ支援の枠組みが合意されたことでギリシャの財政問題に対
する警戒感がやや緩和し、参加者は「ブル」を選択。経済指標等では手がかりが少ないものの、
株高及び商品価格の上昇とともにリスク選好の基調が継続すれば、本日も上値を追う展開が予
想される。
ポンド円は「ブル」
投資格付け会社S&Pがギリシャ、ムーディーズがスペインの投資格付けを維持するとの報道か
ら欧州通貨が上昇し、ポンド円も137.86円付近まで上昇している。しかし、財政や景気先行き
に不安感が強く残っているため、ポンド買いの継続は一筋縄ではいかなそうだ。本日はBOE議
事録が公表される。今後のポンド相場の転換期となるかどうかが注目されそうだ。
更に、ニューヨーク市場の時間帯には、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがギリシャのクレジットウォッチを解除し、格付けを「BBB+」に維持したとの報道が好感され、一段のユーロ買いの展開に。NYダウも底堅く推移したことからユーロ円は一時124.614円まで上昇した。また、日本時間明けて17日3時15分に発表された注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.0%から0.25%の範囲に据え置くことを発表。また、低金利政策は今後も維持されるとのことからドル売りが強まり、ドル円は一時90.17円付近まで下落。ユーロ円も123.93円付近まで下落する展開となった。しかし、その後の声明では労働市況の改善や、一部設備投資についての前向きな見方が示されたことから、NYダウが上げ幅を小幅に拡大。ドル円及びユーロ円の下値は限定的となり、ドル円は90.312円、ユーロ円は124.298円で取引を終えた。
本日の展開
米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明では「長期に渡り、異例の低金利は正当化される」として、金融政策のスタンスを維持させる方向となった。市場では政策の軌道修正により、今後の利上げについて期待感が醸成されていただけに、この決定は引き続きドル買いの足かせとなる可能性が高い。しかし一方で、「労働市況は安定している」との見方が示されており、景気先行き見通しについてはやや楽観的な見方となっている。本日のドル円は東京時間の日銀政策決定会合で追加緩和措が実施されることとなった場合は、円売り圧力の増加が想定され90円台を維持出来るかが焦点となる。一方で、NY時間のMBA住宅ローン申請指数や卸売物価指数(PPI)の動向次第では再度上値トライの可能性もあり、依然として方向感に欠ける展開となる可能性が高いだろう。
ユーロは欧州連合の財務相会合にて必要な場合にギリシャへの金融支援を迅速に実行することで枠組み合意に至ったことや、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)によるギリシャの信用格付け維持が好感されたことが投資家の安心材料となっている。超低金利政策継続の決定がNYダウを押し上げる形となっており、リスク選好との展開となれば、一段のユーロ買いが進む可能性が高そうだ。本日のユーロ円は123.20付近のサポートラインを維持しつつ、直近高値125.203円を見据えた展開となろうか。
[今日の予想レンジ]
ドル ・円 89.00-91.20
ユーロ・円 122.30-125.50
ポンド・円 134.00-139.20
【今日の主な経済指標】
08:50(日)第三次産業活動指数
18:30(英)英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
18:30(英)失業率
18:30(英)失業保険申請件数
18:30(英)英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
18:30(南)小売売上高
19:00(欧)建設支出
19:00(欧)建設支出
20:00(米)MBA住宅ローン申請指数
21:30(加)卸売売上高
21:30(米)卸売物価指数(PPI)
≪2010年3月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」
ユーロ・円 :「ブル」
ユーロ・ドル :「ブル」
英ポンド・円 :「ブル」
豪ドル・円 :「ブル」
NZドル・円 :「ブル」
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。
ドル円は「ブル」
米連邦公開市場委員会(FOMC)では低金利政策スタンス継続が表明されたことから、ドル売り
圧力が高まっている。しかし、雇用情勢等については楽観的な見方も強まっていることから、
景気回復への期待感は強まっており、参加者は「ブル」の姿勢を崩していない。住宅市況等の
市況から、景気先行き見通しに繋がる手がかりを模索する展開となろうか。
ユーロ円は「ブル」
欧州連合の財務相会合にてギリシャ支援の枠組みが合意されたことでギリシャの財政問題に対
する警戒感がやや緩和し、参加者は「ブル」を選択。経済指標等では手がかりが少ないものの、
株高及び商品価格の上昇とともにリスク選好の基調が継続すれば、本日も上値を追う展開が予
想される。
ポンド円は「ブル」
投資格付け会社S&Pがギリシャ、ムーディーズがスペインの投資格付けを維持するとの報道か
ら欧州通貨が上昇し、ポンド円も137.86円付近まで上昇している。しかし、財政や景気先行き
に不安感が強く残っているため、ポンド買いの継続は一筋縄ではいかなそうだ。本日はBOE議
事録が公表される。今後のポンド相場の転換期となるかどうかが注目されそうだ。