FXレポート

5日続落!ドル売りの地合いはどこまで続くのか!

昨日のドル円は、109.787円で取引開始した後、東京市場では財務省幹部が「為替は一方に偏った動き」「場合によっては必要な措置をとる」との見解を示したとの内容が伝わると、円売り・ドル買いで反応し日通し高値となる109.90円近辺まで値を上げました。ただ、市場では「日本の為替介入は困難」との見方が広がっており、その後は戻り売りが優勢となるなかストップロスを誘発し108.65円付近まで下押しました。なお、黒田東彦日銀総裁は「物価目標実現に必要な場合は量・質・金利の3次元で追加緩和措置」などと述べたほか、菅義偉官房長官は「為替の過度な変動は悪影響を与えるもの」「場合によっては必要な措置をとりたい」などと発言しましたが、新味の内容に乏しく反応は限られました。欧米市場では、政府当局者からの円高けん制発言に対する市場の反応が限定的となるなか、短期勢などから仕掛け的なドル売りが観測されアジア時間からのドル売りの流れが継続しました。米新規失業保険申請件数は26.7万件と、市場予想の27.0万件や前週の27.6万件より改善され堅調な雇用を示す結果となりましたが、NYダウ平均やナイト・セッションの日経平均先物が下落し、米長期金利が低下すると2014年10月27日以来の安値となる107.69円付近まで売り込まれました。急ピッチで下げた反動が出たほか、株安や米金利低下が一服すると108.40円台までじりじりと下値を切り上げましたが、前日比では1.455円安い108.299円で取引を終えました。

≪2016年04月07日クローズ時点≫
ドル・円     :「ブル」      売り21% 買い79%
ユーロ・円  :「ブル」       売り43% 買い57%
英ポンド・円 :「ブル」      売り27%  買い73%
豪ドル・円  :「ブル」      売り11%  買い89%
NZドル・円   :「ブル」      売り 6% 買い94%
ユーロ・ドル :「ベア」      売り80% 買い20%

【今日の主な経済指標】
06:30 USD イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
08:50 JPY 国際収支・経常収支 2月
08:50 JPY 国際収支・貿易収支 2月
14:00 JPY 消費者態度指数・一般世帯 3月
14:45 CHF 失業率 3月
15:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 3月
15:00 DEM 貿易収支 2月
15:00 DEM 経常収支 2月
15:45 FRF 財政収支 2月
15:45 FRF 鉱工業生産指数[前月比] 2月
16:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 3月
17:30 GBP 鉱工業生産指数[前月比] 2月
17:30 GBP 製造業生産指数[前月比] 2月
17:30 GBP 貿易収支 2月
21:15 CAD 住宅着工件数 3月
21:30 CAD 新規雇用者数 3月
21:30 CAD 失業率 3月
23:00 USD 卸売在庫[前月比] 2月

- 今日のトレードポイント -
昨日のドル円は、原油先物の下落に加え米国株や米長期金利の低下を受けドルは売られ5日続落となりました。政府・日銀による為替介入は実施されないとの見方が優勢でもあり、ドル売りの地合いを止める材料が見当たりません。ただ、ドルの買い戻しや米経済指標の予想を上回る好結果を受け一時的な反発は想定されますが、本日のドル円も下値模索の展開となることが予想されます。

[今日の予想レンジ]
ドル・円        107.30-109.00
ユーロ・円    122.00-124.30
ポンド・円     149.00-155.00    

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