ユーロ圏の2013年成長見通しの陰りからユーロが下落!!
先週金曜日のドル円は、93.131円で取引を開始した後は、方向感に欠け92円を割り込む場面も見られました。しかし、午後に入ると日経平均株価がプラスに転じた流れを受け93円台前半での推移となりました。欧州市場では、次期日銀総裁人事を控え様子見ムードが強く93円台前半での推移となりました。NY市場では、安倍首相とオバマ米大統領の初会談を控え様子見ムードとなっていましたが、会談後の会見においても通貨に関する言及を控えたため大きな流れはなく、前日比では0.347円高い93.420円で取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、昨日のユーロ全面安の流れを受けて122円台後半での推移となりましたが、アジア株の堅調な推移を受け123円台での値動きとなりました。欧州市場では、欧州の株高やドイツの2月IFO企業景況感指数が107.4と市場予想の104.9を大幅に上回ったことが好感されて123.777円まで上げ幅を拡大しました。しかし、ユーロ圏の2013年の成長見通しが前回のプラス0.1%からマイナス0.3%へ引き下げられると、下落に転じ122.70円近辺まで急落。NY市場では、欧州中央銀行(ECB)が昨年2月に実施した2度目のLTRO(3年物長期資金供給オペ)の返済額を611億ユーロと発表すると、市場予想の約1200億ユーロを大きく下回ったため主要通貨でユーロは売り優勢の地合いに転じました。その後は売り買いが交錯する中、利益確定の買い戻しから再び123円台まで値を戻すこととなり、前日比では0.456円高い123.190円で取引を終えました。
≪2013年2月22日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り24% 買い76%
ユーロ・円 :「ブル」売り35% 買い65%
ユーロ・ドル :「ベア」売り56% 買い44%
英ポンド・円 :「ブル」売り24% 買い76%
豪ドル・円 :「ブル」売り21% 買い79%
NZドル・円 :「ブル」売り37% 買い63%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比] 1月
14:00 SGD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 1月
- 今日のトレードポイント -
日本時間25日の深夜から26日未明にかけてイタリア総選挙の結果が判明することが高いため、選挙結果前のニュースには注意が必要となりますが、選挙結果がイタリア経済の改革を断行できないとの公算が強まった場合、ユーロは一気に値を崩すことが予想されます。また、今週には日銀の人事が固まる公算が強いため突発的な要人発言には注意が必要となります。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 92.00-94.50 ユーロ・円 121.00-124.00 ポンド・円 140.00-144.50