FXレポート

ユーロ安止まらず!!1月安値97円下抜けも時間の問題か!?

昨日のドル円は、手掛かり材料に乏しく序盤は小動きとなった。しかし、欧州市場入り後、ユーロ円が急落すると連れ安となり78.867円まで大きく値を崩した。その後は、NY市場後半にユーロ円の売りが一巡する一方、対ユーロでのドル買いが継続したため、結果的にドル円は買い戻しが進み79.063円で取引を終えた。
 
ユーロ円は、前日の下向きの流れを引き継ぎ、じり安の展開でスタート。欧州市場に入りスペインやイタリア国債の利回りが上昇し、欧州株が下落して始まったことで下げ足を早めた。イタリア国債入札で10年物落札金利が6%台に乗せたことや、スペインとドイツ10年物国債の利回りスプレッドがユーロ導入以来最大の水準まで拡大し、リスク回避の動きが加速すると97.762円まで下げ幅を拡大。その後、「欧州連合(EU)は欧州安定メカニズム(ESM)による直接的な銀行の資本増強の想定に前向き」との報道が伝わると買い戻しが入ったものの、戻りが一巡すると再度下値をうかがう展開となり、クローズ直前に安値となる97.758円をマークし97.771円で取引を終えた。
 
≪2012年5月30日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り11% 買い89%
ユーロ・円  :「ブル」売り24% 買い76%
ユーロ・ドル :「ベア」売り23% 買い77%
英ポンド・円 :「ブル」売り25%  買い75%
豪ドル・円  :「ブル」売り5% 買い95%
NZドル・円  :「ブル」売り25% 買い75%
 
【今日の主な経済指標】
08:01 GBP GFK消費者信頼感調査 5月 
08:50 JPY 鉱工業生産・速報値[前月比] 4月 
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分 
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分 
10:00 NZD NBNZ企業信頼感 5月 
10:30 AUD 四半期民間設備投資[前期比] 1-3月期 
10:30 JPY 毎月勤労統計調査-現金給与総額[前年同月比] 4月 
10:30 AUD 住宅建設許可件数 [前月比] 4月 
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比] 4月 
14:45 CHF 四半期国内総生産(GDP)[前期比] 1-3月期 
15:00 DEM 小売売上高指数[前月比] 4月 
15:00 GBP ネーションワイド住宅価格[前月比] 5月 
15:45 FRF 卸売物価指数(PPI)[前月比] 4月 
15:45 FRF 消費支出[前月比] 4月 
16:55 DEM 失業者数[前月比] 5月 
16:55 DEM 失業率 5月 
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 5月 
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 4月 
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績) 
20:30 USD チャレンジャー人員削減数[前年比] 5月 
21:00 ZAR 貿易収支 4月 
21:15 USD ADP雇用統計[前月比] 5月 
21:30 CAD 四半期経常収支 1-3月期 
21:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)[前期比年率] 1-3月期 
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分 
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 5月
21:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)[前期比年率] 1-3月期 
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分 
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 5月
 
             - 今日のトレードポイント -
 
ユーロ圏の財政・金融システムに対する懸念が強まっている。先週末からリスク回避的な円買い・ドル買いが継続し、クロス円が全面安となる中でドル円は相殺する形で小動きとなっていた。しかし、ユーロ円の下げ幅が大きく、円が相対的に強くなっているため、ドル円においても下向きの力が強まっている点には注意が必要か。対円通貨の短期的な流れは下向きのため、経済指標が予想を下回った場合は下げ足を早めるかもしれない。
 
 
[今日の予想レンジ]
ドル・円   78.00-79.50  ユーロ・円 97.00-98.60  ポンド・円 121.00-123.50

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